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奥秩父縦走(甲武信ヶ岳~金峰山)

個人山行ブログ
10月8日~10月10日 奥秩父中心部を甲武信ヶ岳から金峰山まで2泊3日で縦走しました。森林限界をわずかに下回る稜線が多く、静かな原生林の部分が多いですが、所々素晴らしい展望が開けています。
滋賀県の自宅を15時頃出て、米原、名古屋、塩尻、小淵沢で乗り換え、最終便で小海線(八ヶ岳高原線)の信濃川上駅に到着、そこでSTBをさせてもらいました。若い頃は平気でしたが、さすがにこの歳になると少し恥ずかしく、また、心細くもありましたが、私一人で、きわめて快適でよく寝られました。
10月8日(日)
信濃川上駅からバスに乗り、梓山バス停に到着。登山口のバス停ではありますが、大きな集落の真ん中で、立派な標識がありました。関西では比較的なじみが少ないですが、秩父多摩甲斐国立公園で、国定公園の八ヶ岳よりも公園としては格上です。
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1時間ほど舗装道路を歩くと毛木平駐車場で、自家用車ならここまで入れます。三連休の真ん中ということで、駐車場は満杯で、手前の道路にもたくさん駐車していました。
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沢沿いの道を進みます。途中のナメ滝です。
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このコースは千曲川源流遊歩道となっていて、沢沿いの道を登っていくと立派な「千曲川信濃川水源地標」があります。少し降りた所に湧き水の出ているところがあり、日本最長の千曲川がここから始まります。
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今日は甲武信小屋でテント泊です。私が到着した2時頃は少なかったですが、すぐに多くのテントが出現しました。
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風雨の心配がまずなかったので、私はツエルトをテント代わりにしました。天井が低くて少し圧迫感はありますが、支柱に使うポールはどうせ持って行きますので、軽くて良いです。
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10月9日(月・祝)
今日は朝から快晴で、きれいな御来光でした。甲武信ヶ岳頂上はその方向が樹林におおわれていて見えませんが、少し小屋方向に降りた岩場から見られます。
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甲武信ヶ岳(2475m)を下ると樹林帯に入りますが、所々展望の開けた所があります。
この日は次第に雲が下がりましたが、朝方は富士山の上の方しか見えませんでした。
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これから向かう国師ヶ岳(左)と金峰山(右)です。
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国師ヶ岳への縦走路は一番奥秩父らしいといわれるところで、針葉樹の原生林を歩きます。
倒木が多く、くさって苔むしていますが、新しい木も成長してきて元気な森に更新しているのでしょう。
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生きた立派な木でも折れているのがたくさんあります。風でしょうか。
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紅葉はナナカマドが目につきました。涸沢のように群生はしていません。このように鮮やかに紅葉しているものもありましたが、全体に色づきはもう一つに思いました。
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国師ヶ岳(2592m)への登りは展望もなく、疲れましたが、とにかく登っていくしかありません。甲武信から国師へ縦走する人は少ないようで、今日も出会ったのは10人以下で、いずれも単独でした。
国師ヶ岳に登ってから少し行くと北奥千丈岳への分岐があり、ここが奥秩父の最高峰(2601m)です。国師ヶ岳、北奥千丈岳はわずかに森林限界を超えていて、頂上付近からの展望はよいです。
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縦走路に戻って下ると大弛峠(2365m)に到着、ここは林道が横切っていて、大きな駐車場があります。車で越えられる峠としては日本一標高の高い峠ということで、国師や金峰に登るための車でにぎわっていました。
駐車場で夜を明かした車や、深夜に到着した車もありました。
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今日の大弛峠のテント場は極めて快適で、明日は平日ということで、テントは私を含めて3張でした。道路からは白峰三山などの南アルプスが見えます。
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10月10日(火)
大弛峠を夜明けの1時間ほど前に出発、しばらく樹林帯ですが、木々の間から富士山も見えます。今日は朝からすっきりと下まで見えています。
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朝日岳では展望があり、金峰山が近づいてきます。頂上の五丈岩もはっきりと見えます。
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ようやく森林限界を抜けると金峰山は間近です。
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最後に大きな岩のゴロゴロした道を進むと奥秩父の盟主と言われる金峰山(2599m)頂上です。頂上は広々として、五丈岩があります。五丈岩は八ヶ岳などの遠くからでもよく分かります。
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展望は素晴らしく、富士山がすっきりと下まで見えます。
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南アルプスの展望台としては最適で、甲斐駒から聖まで、主なピークはすべて見えています。
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一番近いのは八ヶ岳で、左から権現、赤岳、横岳と並んでいます。
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その他、中央アルプス、御嶽や北には浅間山も見え、八ヶ岳同様、展望は非常に優れています。

10月とは思えない暖かさで、久しぶりに山頂でゆっくりとしていると、2時間近くたっていました。
瑞牆山荘からのバスは1時間程度に1本あって、十分に時間もあるので、ゆっくりと下山します。
反対側から五丈岩を見ると違った感じで、私には動物っぽく見えます。
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登りは頂上直前まで樹林帯でしたが、下りはかなり下の方まで岩のゴロゴロした道で、けっこう大変で、鎖場もあります。以前に冬に登った時の方が、岩が雪で覆われていたために楽だったように思います。
大きな岩の間から富士山を望みます。
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砂払いノ頭と言われるところです。これはカメかスッポンでしょうか。
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大日小屋を少し下った所に鷹見岩展望台への分岐があります。冬に来た時、気になりつつも行けなかったところです。シャクナゲ群生地の急登の先に、鎖のある露岩に出ます。確かに展望は良い所です。富士山などの眺めは金峰山と同じですが、瑞牆山がここならではの眺めです。
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また、金峰山からの稜線の南側には露岩がたくさんあります。
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富士見平小屋から瑞牆山荘に下山して、バスで韮崎駅へ。そこから塩尻、名古屋、米原と乗り継いで帰宅しました。
今回の山域は関東圏の山で関西からは比較的なじみが少ないですが、東は東京都最高峰の雲取山にもつながった大きな山脈を形成していて、おもしろい所です。
K3号

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