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ポンポン山 福寿草と久しぶりの竈ヶ谷

個人山行ブログ
2025年3月9日(日)
ポンポン山に福寿草を見に行きました。少し遅い感じもありましましたが、好天に恵まれてきれいに開花していました。
今回のもう一つの目的は30年以上ぶりに竈ヶ谷(かまがだに)を歩くことでした。印象は変わっていましたが、きれいな谷で、これからの花の時期の楽しみができました。
 
滋賀に引っ越す前は大阪の茨木市に住んでいて、所属していた山岳会のホームグラウンドはポンポン山で、よく行きました。
JR高槻駅からバスに乗ります。15分ほど前に着いたのですが、既に多くの方が並んでいました。40分ほど立つのを覚悟しましたが、なぜか後ろの席が空いていて座ることができました。ほとんど登山客です。
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ポンポン山のメインルートは上の口バス停から本山寺経由と思っていましたが,上の口で降りた人はほとんどなく、出灰(「いずりは」、普通は読めません)のバス停で多くの方が降りました。道は少し悪いようですが、本山寺経由の長い道を避けて、こちらからポンポン山に登る人も多いようです。
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もう少し遅い時間だとその先の中畑回転場までバスが行くのですが、その手前の樫船神社で下車します。ここから静かな田園風景の中、登山口の森の案内所を目指してひたすら舗装道路を歩きます。普通は車で行くところで、大阪、京都、滋賀、兵庫ナンバーの乗用車が追い越していきます。
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予想よりは早かったですが1時間20分ほどで森の案内所に到着。さすがに福寿草の季節で、駐車場には多くの車で混雑していました。
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いつもはここからは東尾根か西尾根を通ってポンポン山頂上に行くのですが、今日はその真ん中の竈ヶ谷(かまがたに)を歩くことにしました。
 森の案内所から西尾根に向けて5分ほど行くと竈ヶ谷の入口があります。昨年はなかったのですが、コンクリートブロックが置いてあって渡渉が楽になりました。
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ポンポン山の北側134ヘクタールは京都市所有の公園になっています。1990年頃にここにゴルフ場建設の計画があり、紆余曲折を経て京都市が建設用地を買い取って公園にしたものです。当初は東尾根と北尾根の登山道を整備して、その間の竈ヶ谷は貴重な自然が多いために、特別な目的がないと立ち入り禁止にする予定だったと思います。その後、届を出せば登山客も入ることができるようになったようで、福寿草の季節などは登山客も多いようです。竈ヶ谷ルートとして標識も設置されています。
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竈ヶ谷を多くの人が楽しめるのは良いことですが、それに伴ってオーバーユースの問題が出てこないか心配があります。
 
沢沿いに進み、何度も渡渉しなければなりませんが、置き石もあって水量が多くないときは難しくはないです。
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 杉の植林も多いですが、結構良い雰囲気です。
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開けた自然林のところもあります。
30年以上前に何度か竈ヶ谷を歩いたことはありますが、こんなに登山道らしきものがあったような記憶はなく、沢沿いのややこしい所を歩いたように思います。その頃はこの谷は一部の人しか知られていませんでしたが、皮肉にもゴルフ場計画が持ち上がったことで多くの人の関心を引き、その良さが知れわたったようです。
環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山」に選ばれています。
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所々、シカなどの獣害よけのフェンスが設置されています。その中に芽生えているのは夏に花が咲くオオキツネノカミソリだと思います。この谷には多くの花が咲きますが、これと福寿草以外は、まだ芽生えていないようです。
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谷を半分ほど登ると東尾根と西尾根に登る分岐点に出ます。西尾根の方に登ると福寿草観察園の入口です。森の案内所でもできますが、ここで保護区域立入届出書に記入します。イノシシやシカの被害から守るために観察園は柵で囲われています。
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園内は一方通行の通路になっていて、多くの人で賑わっていました。それほど密生していませんが、あちこちに咲いています。
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陽射しも強くて、きれいに開いています。今年の開園時期は2月1日から3月16日ということで、時期も少し遅いようで、蕾はほとんどありませんでした
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よく見ると左側の雄しべはばらばらですが、右の雄しべはきれいなリングになっています。咲いてからの時間で変わるのでしょうか。
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観察園を出て西尾根に登ります。葉を落とした落葉樹の向こうに青空が広がり、下はふかふかの絨毯です。比良や鈴鹿ではまだ雪山が楽しめる時期ですが、春を迎えようとしているポンポン山も気持ちが良い所です。
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尾根を少し頂上方向に行くとリョウブの森です。リョウブの樹皮はシカの好物らしくて、最近ではどこに行って無傷のリョウブは多くありません。それでも枯れることはないようです。
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ポンポン山の頂上は多くの人で賑わっていました。
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今日は見通しが良くて右上の方に三上山も見えています。その手前に滋賀県南部の街並み、手前は京都市で左の方に京都タワーも見えます。
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頂上から少し降りたところにカタクリの保護地域があります。まだ扉が閉められていて、4月頃の開花を待っています。
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頂上からは釈迦岳を通って善峰寺に下山しました。善峰寺からのバスは2時間に1本で10分ほど遅れで間に合いませんでしたので、灰方のバス停まで50分ほど歩きました。善峰寺でバスを待つより1時間ほど早くJR向日町駅に着けました。
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今回は福寿草しか咲いていませんでしたが、竈ヶ谷にはこれからいろんな花が咲くようです。今回のルート以外にも京都側、大阪側からいろんなルートが組めそうですで、また花の咲く時期に訪れたいと思います。
K3号 

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