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東大台・西大台巡り一周

個人山行ブログ
現地一泊でゆっくりと昔歩いた東大台と初めて歩く西大台(利用調整地区)を
森林浴のつもりで一周してきました。
1日目  5/28(日) 快晴  参加4名
東大台コース  大台駐車場→シオカラ谷→大蛇嵓→牛石ヶ原→正木ヶ原→正木嶺(峠)→
        日出ヶ岳→大台駐車場(心湯治館・泊)
                     周回時間 5時間(10:40〜15:40)

マイカ-で3時間半かかり大台駐車場到着。 なんと大駐車場が満杯状態。整理員の指示に従い隅に停められラッキ-!
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身支度を整え出発、シオカラ峠へいきなりの急坂下り、吊り橋を越えると今度は急登、
登るに従いシャクナゲが顔を出すがやや遅すぎ、だが花付きは良い。
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平坦地を過ぎ岩稜帯を通って大蛇嵓へと向かう。
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大蛇嵓の先端。待ち人多く順番待ち。中にはへっぴり腰の人もおり時間がかかる。
柵の向こうは大絶壁。
西大台の一画を占める中段の尾根には展望台があり、明日はそこから大蛇嵓がみえるらしい。
遠方尾根は大峰奥駈け連峰、屏風のように見える。高い部分は八経ヶ岳から山上ヶ岳の連山。
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大蛇嵓の横には険しい断崖が見える。 大台ケ原は厳しい断崖・谷がある一方平坦な台形地帯とコントラストが極端に異なる。 道迷いすれば、大事になることもよくわかる地形。
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牛石ヶ原のミヤコザサに囲まれた一帯。ハイカ-がのんびりと行きかう。
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正木ヶ原、伊勢湾台風で樹木倒れ、下地に陽が当たるようになりミヤコザサが増えたという。
そのため、食料にする鹿が繁殖したとも。
遠景は八経ヶ岳〜弥山方面。
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正面が正木嶺(峠)、その手前はツツジの群生地。
高度(約1600m)があるので花の開花は6月中旬ころか?
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ツツジのトンネル、満開の頃は素晴らしいだろうと想像しながら通過。
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日出ヶ岳山頂手前、振り返っての風景も緑一杯。
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日出ヶ岳山頂で大杉谷から登ってくる人にシャクナゲの状態を聞くと素晴らしいの一語と感激していた。 ならば行かずばなるまいと少し下るとたちまちシャクナゲ群落、しかもたわわに花一杯、こんな光景見たことないと大感激。これだけで今回は大満足でした。
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山頂から見る尾鷲方面、写真ではかすんでいますが、意外に近くに海が見える。
これなら湿度を含んだ海風が台高に吹き上がり多雨をもたらすのも納得できる。
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明日は西大台、入山するにはレクチャ-を受けねばならず16:00にビジタ-センタ-に出向く。
西大台は利用調整地区で申請・入山料納付(1000円/人)・レクチャ-・認可と手続き必要。
自然保護地区での一般常識はあるが、知らなかったことを参考にメモしておきます。
① 入山には10名までをグル-プ単位とし、グル-プ長が代表して申請する。万一、グル-プ長が欠席の場合、他にグル-プ長を変更できずグル-プ全体が入山できない。
改めて申請し直しとなる。(いかにもお役所仕事で融通にかけると思うが・・・)
② 入山料1000円/人は高すぎると思うが、帰りに使える無料温泉入浴券が付いている。
  ただし、上北山村温泉か小処温泉のいずれか。

レクチャ-後、今日の宿、心湯治館に入る。 昨夜は土曜で大混雑したようだが、
今日は日曜で宿泊客はまばら。風呂あり食事も良い、ゆっくりと休むことが出来た。

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2日目 5/29(月) 快晴
西大台コ-ス (時計逆廻り)
   大台駐車場→西大台ゲート→中ノ谷→松浦武四郎分骨碑→中ノ谷→開拓跡
   →開拓分岐→展望台→逆峠→展望台→開拓分岐→中ノ谷・木橋→ナゴヤ谷
   →西ゲート→大台駐車場
                                               周回時間 6時間50分(7:30〜14:20)

今日も快晴、雲一つない。 多雨地域と聞いているのに・・・・。
だが、西大台にはこの快晴続きが仇となった。西大台は苔むした森林地帯のイメ-ジであると言うのに乾燥した台地とは、ちょっとがっかりの感あり。

西ゲ-ト入口。監視員見張り所・ゲ-ト・センサ-とバッチリ。
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中ノ谷からル-トを少し外れて小丘の上の「松岡武四郎分骨碑」を訪ねる。
三重県出身で大台ケ原を開拓した先駆者であり、北海道の名付け親であるという。
台座は苔に覆われ周囲は幽玄の地といった感じ、一帯はミヤマシキミが繁茂していた。
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                 ミヤマシキミ                IMG_6929.jpg
     テンナンショウ
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      モミジカサ
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西大台の魅力はなんといってもブナ・ミズナラ・トウヒなどに代表される樹林地帯と苔むした倒木、それに花類、キノコ類、鳥類にあると思うのだが、連日雨なしのようで谷の上流は沢枯れ状態、苔類も干からびて生気なく抱いていたイメ-ジとはかなり違っていたのは残念だった。
近日中に、多雨地帯に戻り植物の生気が甦ることを願いたい。

西大台最奥(西端)には開拓跡がある。明治時代に京都の僧侶が開拓に入り、野菜数種の播種を試みたが、陽当たりが悪くダイコンのみしか育たず開拓断念。それから150年の歳月を経てバイケイソウ群落、カワチブシ(トリカブト)、コケ類の繁茂地にかわったという。

   バイケイソウ群落 こんな大群落見たことない
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開拓跡分岐から展望台に向かう途中、ミズナラの巨木に出逢う。
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ミズナラの巨木 根元はカボチャのごとく なぜこうなったかは不明らしい
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開拓分岐よりさらに20分で展望台到着、そこから昨日の大蛇嵓(中央上白い部分)が見える。
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大蛇嵓を見ながらの休憩。 展望台にて
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更に進んで西ゲ-ト(逆峠)で我々は戻ったが、このまま進むと2時間半で
小処温泉に下山するらしい。

東大台の変化に較べ、西大台は変化に乏しくやや単調だった気がするが、
多分地面上の地衣類に生気がなかったことが印象を悪くしたのではなかろうか。

帰りはセンタ-職員のアドバイスもあり、やや遠かったが無料温泉入浴券を無駄に
することなく上北上村温泉に入浴、さっぱりして帰省の途についた。


By しばちゃん

 

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