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南アルプス 間ノ岳から北岳へ

個人山行ブログ
10月7日~10月9日
北沢峠を起点に、1日目は両俣小屋、2日目は野呂川越から三峰岳、間ノ岳を経て北岳山荘、最終日は北岳から白根御池を経て広河原に下山しました。
白峰三山の縦走に比べるとのんびりとしたコースで、好天と紅葉に恵まれた山行となりました。
10月7日(日)
前日深夜に夜行バスで京都を出発、4台のバスと1台の電車を乗り継いで11時に北沢峠に到着しました。
仙流荘から北沢峠へのバスの中から鋸岳の鹿窓がよく見えました。これまで何度もバスで説明を受けていますが、今日の運転手さんの説明がわかりやすかったのと、バックに白い雲があったためによくわかりました。
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左の写真ではわかりませんが、写真中央のとがった小さなピークを大きくしたのが右の写真です。ピークの右側の鞍部の下に小さな白い点が見えますが、これが鹿窓です。2回ここをくぐりましたが、もう行くこともないでしょう。

北沢峠から林道を両俣小屋に向かいます。台風通過後で急速に天候が回復し、青空が広がってきました。雲が色づいています。
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3~4時間程度の単調な林道歩きですが、見ごろの紅葉がなぐさめてくれます。
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林道は大きく湾曲しているところもあり、景色も変わります。白く雪のように見えている右側の山は甲斐駒です。
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北岳も林道から見えます。3年前の同じ時期にここを歩いたときは北岳は雪で白くなっていましたが、今回は異常に温かいです。
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今日は両俣小屋に宿泊。3年前の同じ時期は平日で宿泊客は2人だけでしたが、今回は三連休の真ん中ということもあり、20人程度の大勢の宿泊客でにぎわいました。

10月8日(月・祝)
暗いうちに出発、小屋から少しの間は道が分かりにくいです。
1時間程度で仙丈と塩見を結ぶ仙塩尾根(通称「馬鹿尾根」)の野呂川越に到着、3年前はここから右へ仙丈に向かいましたが、今回は左へ、三峰岳を目指します。
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南アルプスらしい原生林の中を歩きます。
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東側に北岳などの高峰があるため、陽がさしたのは日の出から1時間以上後でした。
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樹林帯も所々展望もあります。稜線のつながる仙丈岳です。
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甲斐駒岳も見えます。
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シラビソなどの針葉樹があちこちに倒れて朽ちています。倒れた後は太陽光が入って若い木が育ち、元気な森が保たれます。
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南アルプスは森林限界が高く、この立派な森も標高2700m、北アルプスなら唐松岳や爺ヶ岳ほどの標高で、とっくに森林限界を超えています。
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若い頃はこうした樹林は展望の邪魔で余り好きではありませんでしたが、歳を重ねるにつれ、南アルプスのこのような森の良さがわかってきました。

ハイマツが混じってきて、ようやく森林限界を突破、展望が開けます。
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三峰岳がようやく見えてきました。
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三峰岳頂上です。読みは「みぶだけ」、長野県・静岡県・山梨県の3県の境界点ですが、ここが静岡県の境界というのは少しピンときません。間ノ岳の稜線にあるちょっとしたコブにすぎませんが、堂々の2999mです。
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ここで仙塩尾根と分かれて間ノ岳を目指します。真ん中のコブのさらに先です。
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農鳥岳の東側はガスがかかっています。
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間ノ岳を越えると北へ方向を変え、北岳を目指します。
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中白根山は間ノ岳と北岳に挟まれた注目されない山ですが、広い山頂で間ノ岳と北岳の両方が見られます。北岳山荘も目の前ですので、半時間ほどのんびりと休みました。間ノ岳を振り返ります。
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北岳山荘の手前から見る北岳。この方向からはピラミダルな山容です。
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今日は北岳山荘泊り。明日は平日ですが、30人ほどの宿泊客で結構にぎわっていました。

10月9日(火)
日の出前に出発、雲が全くない快晴で、地平線だけが赤く染まります。日の出の半時間以上前で富士山が雲海に浮かびます。
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日の出直後の富士山。この後はだんだんと色が消えて、逆光のため、シルエットだけになりました。
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昨日歩いた間ノ岳も赤く染まります。
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仙丈岳にも陽がさします。
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中央アルプスの方へ、北岳の影が伸びています。
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北岳頂上の三角点(3192m)です。北岳は三等三角点で、いつもよく行く京都の比叡山(848m)の一等三角点の方がよほど立派です。
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ちなみに、近くの甲斐駒ヶ岳は一等三角点、日本最高峰の富士山が二等三角点で、一番高い一等三角点は南アルプス赤石岳(3121m)です。三角点は測量のためのもので、その等級と標高は直接関係ないのですね。

北岳山頂は平日にもかかわらず、多くの登山客でにぎわっていました。
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間ノ岳の東側には雲海が広がっています。
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間ノ岳から見るピラミダルな北岳もよいですが、北岳から見る堂々とした間ノ岳も立派で、私の好きな山の眺めの一つです。日の出から半時間以上たち、色が変わっています。右側に塩見岳が見えますが、荒川、赤石、聖などは後ろになって見えません。
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甲斐駒から鋸岳への稜線です。
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一番近い山脈は八ヶ岳です。右の赤岳から左の蓼科まで雲海に浮かんでいます。今日は視界もよく、北アルプスの方は槍穂高も分かりました。
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北岳の下りで3羽連れの雷鳥に出会いました。冬毛が生えてきていて、やはり冬の備えでしょうか、ずいぶん太っているように見えます。
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足に赤い環が見えます。調査のために付けたつけたものでしょうか。

小太郎尾根から白根御池への下降点から北岳を振り返ります。反対側から見るピラミダルな山容と全く違った印象です。
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再び森林限界の下に入り紅葉の森を下ります。黄色基調ですが、赤はナナカマドが目立ちます。
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白根御池に到着、バックは鳳凰三山の稜線です。
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振り返ると北岳バットレスと紅葉です。
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白根御池はこれまで北岳の単なる通過点でしたが、特にこの時期はゆっくりしてみたい所と思いました。

北岳から1700mほど下ってようやく広河原に到着。ここからは5台のバスを乗り継いで京都に帰りました。伊那市からも高速バスで、比較的安く済みました。

農鳥岳を含めた白峰三山縦走は3日間結構頑張って歩かねばならず、大門沢の下降もうんざりで、また、登山口にデポした車に戻るのが面倒です。今回のコースもそれなりの下降ですが、北沢峠に簡単に戻れ、余裕をもった山行のできる良いコースだと思いました。

K3号

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