湖南岳友会40周年記念行事「上高地集中登山」北アルプス 霞沢岳 島々~徳本峠~上高地 クラシックルート。
島々から徳本(とくごう)峠を越え、上高地へ抜けるルートは、江戸時代より周辺の人々の生活に利用されていました。明治時代になると日本アルプスを世界に紹介したウォルター・ウエストンや高村光太郎、作家の芥川龍之介も通った歴史ある峠道です。昭和8年にバスが上高地に乗り入れるまでは、この峠道は、登山者にとってのメインルートでした。
今回の山旅はこの峠道を島々の登山口からスタートし、島々谷及び島々谷南沢を遡上、徳本峠に至り、徳本峠小屋「峠の宿」で一泊、翌日、徳本峠から霞沢岳を目指し、帰りは同じルートで徳本峠へ戻り、そして上高地へ下山するという、古(いにしえ)の街道を歩く一泊二日の山旅です。
このコースはマイナーで登山者も少なく静かな山旅が楽しめ、島々谷の爽やかな清流と一緒に歩く、気持ちのいいコースですが、地味で体力を要するコースでもあります。
湖南岳友会40周年記念行事の上高地集中登山として、その他に3つのコースを設定、8月12日に上高地に集合する。
その他に槍ヶ岳コース、上高地散策コース、穂高コースを設けている。
■■■山域・山名 北アルプス 霞沢岳(2646m) 島々~徳本峠~上高地 クラシックルート
■■■山行期間 2017年8月11日 ~ 2017年8月12日 (前泊・後泊あり)
■■■メンバー 9名(男5 女4)
■■■日程・コース
■2017/8/10(木)■
6:10 野洲駅集合
12:45 上高地小梨平キャンプ場(1535m)着
テント泊
■2017/8/11(金)■
6:30 上高地小梨平キャンプ場(1535m)出発
ジャンボタクシー乗車・登山口へ移動
7:35 島々登山口 出発 (728m)
9:20 二俣
11:45~12:15 岩魚留小屋(いわなどめこや)(1280m) 昼休憩
14:30 ちから水
15:30 徳本(とくごう)峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
小屋泊
■2017/8/12(土)■
6:15 霞沢岳へ出発 徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
7:15 ジャンクションピーク(2428m)
10:10 K1ピーク(2590m)
11:05~11:40 霞沢岳(2646m) 昼食
12:20 K1ピーク(2590m)
14:55 ジャンクションピーク(2428m)
15:50 徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
17:30 明神
18:30 上高地小梨平キャンプ場(1535m)
テント泊
■2017/8/13(日)■
8:15 上高地小梨平キャンプ場 ジャンボタクシー乗車
8:20 大正池 観光
9:45 平湯バスターミナル 自家用車へ乗り換え
14:00 野洲駅
1.上高地小梨平キャンプ場でテント泊
涼しく美しい自然に囲まれたキャンプ場で快適です。
今夜はここでテント泊です。
夜食のメニューは焼肉で、美味しく頂きました。
小梨平キャンプ場には温泉もあり、たくさんのキャンプ客で賑わっています。
2.上高地をジャンボタクシーで島々へ向け出発
翌朝、河童橋で記念撮影後、上高地からジャンボタクシーで島々登山口(728m)へ向け出発。
島々から上高地へのルートは、「近代登山の父といわれる英国人ウォルター・ウェストンが明治24年に島々谷から徳本峠を越え槍ヶ岳や穂高連峰などに登り始めたのが、日本アルピニズムの端緒といわれている。」(山と高原地図の解説より)にあるように、登山史に刻まれるクラシックルートです。
3.島々登山口 出発 (728m)
島々登山口を出発します。
島々谷及び島々谷南沢を遡上し、緩斜面が連続しています。
歩き初めは車も通れるぐらい広い砂利道を歩いて行きます。
平坦でとても歩きやすい道が続きます。
二俣までは林道歩きで距離を稼ぎますが、ごく緩い登りで標高は稼げません。
沢筋に沿って細くなった登山道を進んで行くと、たくさんの橋を渡る事になります。
最近造られた橋、鉄で出来た橋、昔の木造の朽ち果てそうな橋、色々な橋に出会います。
4.岩魚留小屋(いわなどめこや)(1280m)で昼休憩
岩魚留小屋手前の橋のたもとで昼食。
岩魚留小屋は無人休業中の廃墟と化した小屋です。
この小屋はアルプス一万尺の3番目に歌われています。
♪♪♪岩魚釣る子に 山路を聞けば 雲のかなたを竿で指す♪♪♪
往年の賑わいが嘘のようで、空しく淋しい気持ちにさせます。
5.峠沢に入って徳本峠小屋へ
岩魚留小屋さらに歩いて進んで行くと、登山道は川の本流から外れてジグザグに登って行くようになります。
荒々しい沢筋に沿って登山道があります。
峠までの道の最後は急な登りとなり、ここまで7時間程も歩いて疲れている体には堪えます。
ジグザグの登りの手前には、この「力水」というポイントがあります。ここで水分補給。
この先は川から外れて行くので、水が補給できるのはここが最後となります。
峠沢に入った所からつづら折りの急斜面となり、突然徳本峠小屋の前に飛び出します。
6.徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
歩き始めて8時間で「徳本峠」に到着します。
徳本峠には、「徳本峠小屋「峠の宿」」が建っています。
今夜はこの小屋に泊まります。
最近新しく建てた新館での宿泊で、とても綺麗な山小屋です。
お盆の混雑もなく、ゆったり山小屋ライフを楽しめます。
徳本峠小屋展望台からの穂高連峰の眺望は、最高の景色です。
ガスが晴れた暫くの間、穂高連峰の山々の頂きが目の前に現れ、切り立ったピークがアルペン風で大変感動的です。
右側に尖っているのが「前穂高岳」、中央左にあるなだらかな頂きが「奥穂高岳」です。
7.霞沢岳(2646m)へ出発
翌朝、足の故障でここでメンバー1名が下山されるため、出発前に徳本峠小屋「峠の宿」前で記念撮影し、霞沢岳へ出発。
いきなりの急登のジャンクションピークです。ここからは、霞沢岳方面の展望が得られます。
徳本峠から霞沢岳の標高差は500メートルほどしかありませんが、アップダウンが多く、累積標高差は800メートルを超えます。
ピストンでの所要時間は約9.5時間掛かりました。コースタイムは7時間のルートですが。
鞍部からK1ピークまでは標高差で350m程ですが、足場が悪い斜面で、ピーク手前はガレのルンゼで落石に要注意です。
長い急登ですがロープがあり助かります。
K1ピークの手前で森林限界を超え、本来なら展望が開けますが、今日はガスで何も見えません。
8.霞沢岳(2646m)
霞沢岳は上高地を挟んで穂高岳と対峙する位置にあるため、穂高連峰の絶好の展望台です。
山頂は狭く、到着時に展望はありませんでしたが、その後、突然ガスが晴れ展望が暫く開け記念撮影。
コースタイムを大幅に超えていたため、早々に下山開始。
9.下山 徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」へ下る
登ってきた道を折り返します。
K1ピーク付近からは、明神から右方向の徳沢あたりから、長七ノ頭、茶臼ノ頭、大天井から連なる表銀座が眺望できます。
下りの急坂は滑りやすく、複数人が転倒します。
10.下山(上高地方面へ)明神へ下る
徳本峠で休憩後は、預けておいた荷物を引き取り、上高地明神方面へ下って行きます。
ここから「明神」までの道は、崩れやガレている所は無く、快適な登山道です。
気持ちの良い林間コースを抜けると、午後17時30分に「明神」に到着です。
ここまで来ると帰って来た感が強く出てきます。
11.集合
小梨平キャンプ場で槍コースの3名、散策コースの6名、穂高コースの2名、他1名と合流します。
湖南岳友会創立40周年記念をみんなで祝います。
今夜は、小梨平キャンプ場でテント泊です。
滋賀から離れたこの上高地に、会員の約半数の21名が集まり感謝です。
翌朝、全員で梓川のそばで記念撮影します。
12.さよなら、上高地
記念撮影後、上高地を散策します。
タクシーの運転手のご好意で大正池の眺望ポイントに駐車、大正池から焼岳、穂高を望みます。
鏡面のような美しい水面に映る雄大な穂高の姿や、立ち枯れの木々が点在する(少ない)幻想的な風景が魅力の大正池です。
信州の山々への熱い想いを胸に、滋賀への帰途につきます。
by T.kimura
このコースはマイナーで登山者も少なく静かな山旅が楽しめ、島々谷の爽やかな清流と一緒に歩く、気持ちのいいコースですが、地味で体力を要するコースでもあります。
湖南岳友会40周年記念行事の上高地集中登山として、その他に3つのコースを設定、8月12日に上高地に集合する。
その他に槍ヶ岳コース、上高地散策コース、穂高コースを設けている。
■■■山域・山名 北アルプス 霞沢岳(2646m) 島々~徳本峠~上高地 クラシックルート
■■■山行期間 2017年8月11日 ~ 2017年8月12日 (前泊・後泊あり)
■■■メンバー 9名(男5 女4)
■■■日程・コース
■2017/8/10(木)■
6:10 野洲駅集合
12:45 上高地小梨平キャンプ場(1535m)着
テント泊
■2017/8/11(金)■
6:30 上高地小梨平キャンプ場(1535m)出発
ジャンボタクシー乗車・登山口へ移動
7:35 島々登山口 出発 (728m)
9:20 二俣
11:45~12:15 岩魚留小屋(いわなどめこや)(1280m) 昼休憩
14:30 ちから水
15:30 徳本(とくごう)峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
小屋泊
■2017/8/12(土)■
6:15 霞沢岳へ出発 徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
7:15 ジャンクションピーク(2428m)
10:10 K1ピーク(2590m)
11:05~11:40 霞沢岳(2646m) 昼食
12:20 K1ピーク(2590m)
14:55 ジャンクションピーク(2428m)
15:50 徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
17:30 明神
18:30 上高地小梨平キャンプ場(1535m)
テント泊
■2017/8/13(日)■
8:15 上高地小梨平キャンプ場 ジャンボタクシー乗車
8:20 大正池 観光
9:45 平湯バスターミナル 自家用車へ乗り換え
14:00 野洲駅
1.上高地小梨平キャンプ場でテント泊
涼しく美しい自然に囲まれたキャンプ場で快適です。
今夜はここでテント泊です。
夜食のメニューは焼肉で、美味しく頂きました。
小梨平キャンプ場には温泉もあり、たくさんのキャンプ客で賑わっています。
2.上高地をジャンボタクシーで島々へ向け出発
翌朝、河童橋で記念撮影後、上高地からジャンボタクシーで島々登山口(728m)へ向け出発。
島々から上高地へのルートは、「近代登山の父といわれる英国人ウォルター・ウェストンが明治24年に島々谷から徳本峠を越え槍ヶ岳や穂高連峰などに登り始めたのが、日本アルピニズムの端緒といわれている。」(山と高原地図の解説より)にあるように、登山史に刻まれるクラシックルートです。
3.島々登山口 出発 (728m)
島々登山口を出発します。
島々谷及び島々谷南沢を遡上し、緩斜面が連続しています。
歩き初めは車も通れるぐらい広い砂利道を歩いて行きます。
平坦でとても歩きやすい道が続きます。
二俣までは林道歩きで距離を稼ぎますが、ごく緩い登りで標高は稼げません。
沢筋に沿って細くなった登山道を進んで行くと、たくさんの橋を渡る事になります。
最近造られた橋、鉄で出来た橋、昔の木造の朽ち果てそうな橋、色々な橋に出会います。
4.岩魚留小屋(いわなどめこや)(1280m)で昼休憩
岩魚留小屋手前の橋のたもとで昼食。
岩魚留小屋は無人休業中の廃墟と化した小屋です。
この小屋はアルプス一万尺の3番目に歌われています。
♪♪♪岩魚釣る子に 山路を聞けば 雲のかなたを竿で指す♪♪♪
往年の賑わいが嘘のようで、空しく淋しい気持ちにさせます。
5.峠沢に入って徳本峠小屋へ
岩魚留小屋さらに歩いて進んで行くと、登山道は川の本流から外れてジグザグに登って行くようになります。
荒々しい沢筋に沿って登山道があります。
峠までの道の最後は急な登りとなり、ここまで7時間程も歩いて疲れている体には堪えます。
ジグザグの登りの手前には、この「力水」というポイントがあります。ここで水分補給。
この先は川から外れて行くので、水が補給できるのはここが最後となります。
峠沢に入った所からつづら折りの急斜面となり、突然徳本峠小屋の前に飛び出します。
6.徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」(2135m)
歩き始めて8時間で「徳本峠」に到着します。
徳本峠には、「徳本峠小屋「峠の宿」」が建っています。
今夜はこの小屋に泊まります。
最近新しく建てた新館での宿泊で、とても綺麗な山小屋です。
お盆の混雑もなく、ゆったり山小屋ライフを楽しめます。
徳本峠小屋展望台からの穂高連峰の眺望は、最高の景色です。
ガスが晴れた暫くの間、穂高連峰の山々の頂きが目の前に現れ、切り立ったピークがアルペン風で大変感動的です。
右側に尖っているのが「前穂高岳」、中央左にあるなだらかな頂きが「奥穂高岳」です。
7.霞沢岳(2646m)へ出発
翌朝、足の故障でここでメンバー1名が下山されるため、出発前に徳本峠小屋「峠の宿」前で記念撮影し、霞沢岳へ出発。
いきなりの急登のジャンクションピークです。ここからは、霞沢岳方面の展望が得られます。
徳本峠から霞沢岳の標高差は500メートルほどしかありませんが、アップダウンが多く、累積標高差は800メートルを超えます。
ピストンでの所要時間は約9.5時間掛かりました。コースタイムは7時間のルートですが。
鞍部からK1ピークまでは標高差で350m程ですが、足場が悪い斜面で、ピーク手前はガレのルンゼで落石に要注意です。
長い急登ですがロープがあり助かります。
K1ピークの手前で森林限界を超え、本来なら展望が開けますが、今日はガスで何も見えません。
8.霞沢岳(2646m)
霞沢岳は上高地を挟んで穂高岳と対峙する位置にあるため、穂高連峰の絶好の展望台です。
山頂は狭く、到着時に展望はありませんでしたが、その後、突然ガスが晴れ展望が暫く開け記念撮影。
コースタイムを大幅に超えていたため、早々に下山開始。
9.下山 徳本峠 徳本峠小屋「峠の宿」へ下る
登ってきた道を折り返します。
K1ピーク付近からは、明神から右方向の徳沢あたりから、長七ノ頭、茶臼ノ頭、大天井から連なる表銀座が眺望できます。
下りの急坂は滑りやすく、複数人が転倒します。
10.下山(上高地方面へ)明神へ下る
徳本峠で休憩後は、預けておいた荷物を引き取り、上高地明神方面へ下って行きます。
ここから「明神」までの道は、崩れやガレている所は無く、快適な登山道です。
気持ちの良い林間コースを抜けると、午後17時30分に「明神」に到着です。
ここまで来ると帰って来た感が強く出てきます。
11.集合
小梨平キャンプ場で槍コースの3名、散策コースの6名、穂高コースの2名、他1名と合流します。
湖南岳友会創立40周年記念をみんなで祝います。
今夜は、小梨平キャンプ場でテント泊です。
滋賀から離れたこの上高地に、会員の約半数の21名が集まり感謝です。
翌朝、全員で梓川のそばで記念撮影します。
12.さよなら、上高地
記念撮影後、上高地を散策します。
タクシーの運転手のご好意で大正池の眺望ポイントに駐車、大正池から焼岳、穂高を望みます。
鏡面のような美しい水面に映る雄大な穂高の姿や、立ち枯れの木々が点在する(少ない)幻想的な風景が魅力の大正池です。
信州の山々への熱い想いを胸に、滋賀への帰途につきます。
by T.kimura