8月27日(日)~29日(火) 南八ヶ岳を編笠山から硫黄岳まで、テント泊2泊3日で縦走しました。最初の予定ではさらにもう一日かけて北八ヶ岳を蓼科山まで縦走するつもりでしたが、天候が悪かったために、途中から下山しました。
8月27日(日) 晴ときどき曇り
前日深夜に京都駅から夜行バスに乗り、茅野駅で下車、JRに乗り換え小淵沢駅へ。以前は逆方向を駅まで歩きましたが、今回はタクシーで一気に観音平登山口まで行きました。
観音平登山口の駐車場は日曜ということもあってか一杯で、手前も路上駐車の列ができていました。最近はこの登山口も人気があるようです。
3時間ほどで編笠山頂上で、右から権現山、中央奥に赤岳、阿弥陀岳です。富士山、南アルプス、北アルプスなども見えますので、ここだけ往復する人も多いようで、頂上はにぎわっていました。
編笠山の下りは大きな岩がゴロゴロで、大変歩きにくいです。
今日のテン場と青年小屋です。
青年小屋の由来が気になりますが、いくつかの説があるようです。ちなみに5分ほどのところにある豊富な水量の水場は、「乙女の水」となっていました。
青年小屋は屋根に石を乗せた今時珍しい古い小屋です。46年前に一度泊まりましたが、その頃と変わっていないかもしれません。テント場は広々していて、この日は10張もなかったです。
8月28日(月) 晴れのち曇り、霧
まずは権現岳の登り、少し登ると展望が開けます。南アルプスが間近で左から北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈岳です。
富士山は風が強いのか、雲がかかっています。
権現岳の頂上は岩峰になっています。
八ヶ岳からは金峰山、甲武信岳などの奥秩父の山も近くに見えます。
北アルプス、中央アルプス、御嶽、乗鞍など、北側以外の中部地方の山はほとんど見えました。
権現岳を越えるとキレットに向けて急降下です。他では余り記憶にないような長い梯子です。
赤岳(右)、阿弥陀岳(左)がきれいに見えてきました。間に横岳、硫黄岳が顔をのぞかせています。
キレットの底を通過すると赤岳が近づいてきます。右に見えるのが天狗尾根の岩峰です。
権現岳を振り返ります。
「高山植物の女王」と呼ばれているコマクサがまだ咲いていました。このコースは硫黄岳や翌日通過した箕冠山付近にもコマクサの群落地があります。
いよいよ赤岳への岩場になります。どこでも登れそうですが、ペンキの印がない所は浮石が多くて、ペンキ印に沿って登る方がよいです。長野県のヘルメット推奨地域に八ヶ岳は入っていずに着用していない人も多かったですが、落石の危険が多いので、着用したほうがよいでしょう。
岩場歩きの好きな人には、非常に面白いコースと思います。また、編笠から赤岳に向けて登るのは初めてですが、この方向の方が面白いです。
キレットの底の方を振り返ります。
今回はテント装備でのキレット通過で、実は後悔しましたが、次は軽装でここの岩場を楽しみたいと思いました。
いよいよ赤岳への最後の登りです。
後を振り返るとガスがかかってきました。
頂上小屋も間近に見えてきました。
赤岳の狭い頂上はたくさんの人でにぎわっていました。
「日本百名山」で、深田久弥は八ヶ岳頂上からの展望を天下一品と言っていますが、あいにくガスで赤岳頂上からの展望は余りありませんでした。しかし、北側以外は権現付近から十分展望を楽しめました。
また深田久弥は「わが山山」の中で、日本の山の大体の概念を実地に知りたければ、まず八ヶ岳に登ればよい、さらに「天気のいい日にこの山に上って、それでもなお山が好きになれなかったら、それはよほどの頑固者か神に見放された人かであろう。」と書いています。
赤岳天望荘に向けて下ります。夏場にここを下るのは初めてですが、登りで疲れたせいか、なかなか大変でした。
地蔵の頭からは少し登ります。冬は雪の状態では下りで緊張する所です。
横岳頂上です。八ヶ岳独特のスタイルの標識ですが、だいぶ痛んでいます。
横岳頂上から下ってからのトラバース。夏はなんということはないですが、ここも冬場は緊張する所です。
硫黄岳付近も高山植物豊富なところです。登山者に対するロープだけでなく、動物向けと思われるネットも張ってありました。
硫黄岳周辺は広い尾根でガスがかかると分かりにくい所で、大きなケルンがたくさんあります。最近は高山植物を守るためのロープが張ってあるため、コースが分かりやすいようです。
硫黄岳の火口はすさまじい風景です。
硫黄岳を下ってオーレン小屋のテント場に泊まりました。
すいていると思いましたが、高校生の山岳部らしき団体でテント場は賑わっていました。ここも水は豊富でした。
8月29日(火) 霧、下では晴間も
この日は蓼科山の手前まで行って、翌日蓼科山に登る予定でした。根石小屋の付近からいったん天狗岳に向けて歩き始めましたが、少しふらつくくらいの強風で、根石小屋に入らせてもらってどうするか思案。
あとからも同じように悩んでいる人が続々と入ってきました。こんな天気の時は小屋は有難いものです。
たまに晴れ間も出るかどうかという予報なので、1日予定を早めて夏沢峠から稲子湯に降りることに決定。
帰ってから調べるとこの日の9時はこんな天気図でした。今年の夏は安定した好天は少なかったです。
エスケープルートとなりましたが、シラビソなどの針葉樹の美しい森を歩きます。
途中のミドリ池です。晴れていれば、この日通過する予定だった天狗岳が池の向こうに見えます。しかし、やはり上はガスがかかっていて、ほっとしました。
ゴールの稲子湯の温泉に到着、バスの出発まで2時間近くあったので、ゆっくりと温泉に入りました。途中から私一人になり、温泉でストレッチも十分しました。昔ながらの古い温泉です。
バスで小海線(愛称「八ヶ岳高原線)の小海駅へ、そこから出発した小淵沢駅に向かいます。JR最高地点の野辺山駅もあり、鉄道フアンにはたまらない路線でしょう。清里からは観光客も多く、賑わっていました。車窓に広がる風景を見ていたら、1時間20分はすぐに過ぎました。
小淵沢駅からは塩尻、名古屋経由で滋賀まで帰りました。
編笠山から赤岳、横岳付近から杣添尾根を下山すれば、滋賀からも当日早朝発1泊2日で岩場の多い楽しい縦走ができそうです。
また、今回はいけなかった北八ヶ岳もゆっくりと歩いてみたいと思います。
前日深夜に京都駅から夜行バスに乗り、茅野駅で下車、JRに乗り換え小淵沢駅へ。以前は逆方向を駅まで歩きましたが、今回はタクシーで一気に観音平登山口まで行きました。
観音平登山口の駐車場は日曜ということもあってか一杯で、手前も路上駐車の列ができていました。最近はこの登山口も人気があるようです。
3時間ほどで編笠山頂上で、右から権現山、中央奥に赤岳、阿弥陀岳です。富士山、南アルプス、北アルプスなども見えますので、ここだけ往復する人も多いようで、頂上はにぎわっていました。
編笠山の下りは大きな岩がゴロゴロで、大変歩きにくいです。
今日のテン場と青年小屋です。
青年小屋の由来が気になりますが、いくつかの説があるようです。ちなみに5分ほどのところにある豊富な水量の水場は、「乙女の水」となっていました。
青年小屋は屋根に石を乗せた今時珍しい古い小屋です。46年前に一度泊まりましたが、その頃と変わっていないかもしれません。テント場は広々していて、この日は10張もなかったです。
8月28日(月) 晴れのち曇り、霧
まずは権現岳の登り、少し登ると展望が開けます。南アルプスが間近で左から北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈岳です。
富士山は風が強いのか、雲がかかっています。
権現岳の頂上は岩峰になっています。
八ヶ岳からは金峰山、甲武信岳などの奥秩父の山も近くに見えます。
北アルプス、中央アルプス、御嶽、乗鞍など、北側以外の中部地方の山はほとんど見えました。
権現岳を越えるとキレットに向けて急降下です。他では余り記憶にないような長い梯子です。
赤岳(右)、阿弥陀岳(左)がきれいに見えてきました。間に横岳、硫黄岳が顔をのぞかせています。
キレットの底を通過すると赤岳が近づいてきます。右に見えるのが天狗尾根の岩峰です。
権現岳を振り返ります。
「高山植物の女王」と呼ばれているコマクサがまだ咲いていました。このコースは硫黄岳や翌日通過した箕冠山付近にもコマクサの群落地があります。
いよいよ赤岳への岩場になります。どこでも登れそうですが、ペンキの印がない所は浮石が多くて、ペンキ印に沿って登る方がよいです。長野県のヘルメット推奨地域に八ヶ岳は入っていずに着用していない人も多かったですが、落石の危険が多いので、着用したほうがよいでしょう。
岩場歩きの好きな人には、非常に面白いコースと思います。また、編笠から赤岳に向けて登るのは初めてですが、この方向の方が面白いです。
キレットの底の方を振り返ります。
今回はテント装備でのキレット通過で、実は後悔しましたが、次は軽装でここの岩場を楽しみたいと思いました。
いよいよ赤岳への最後の登りです。
後を振り返るとガスがかかってきました。
頂上小屋も間近に見えてきました。
赤岳の狭い頂上はたくさんの人でにぎわっていました。
「日本百名山」で、深田久弥は八ヶ岳頂上からの展望を天下一品と言っていますが、あいにくガスで赤岳頂上からの展望は余りありませんでした。しかし、北側以外は権現付近から十分展望を楽しめました。
また深田久弥は「わが山山」の中で、日本の山の大体の概念を実地に知りたければ、まず八ヶ岳に登ればよい、さらに「天気のいい日にこの山に上って、それでもなお山が好きになれなかったら、それはよほどの頑固者か神に見放された人かであろう。」と書いています。
赤岳天望荘に向けて下ります。夏場にここを下るのは初めてですが、登りで疲れたせいか、なかなか大変でした。
地蔵の頭からは少し登ります。冬は雪の状態では下りで緊張する所です。
横岳頂上です。八ヶ岳独特のスタイルの標識ですが、だいぶ痛んでいます。
横岳頂上から下ってからのトラバース。夏はなんということはないですが、ここも冬場は緊張する所です。
硫黄岳付近も高山植物豊富なところです。登山者に対するロープだけでなく、動物向けと思われるネットも張ってありました。
硫黄岳周辺は広い尾根でガスがかかると分かりにくい所で、大きなケルンがたくさんあります。最近は高山植物を守るためのロープが張ってあるため、コースが分かりやすいようです。
硫黄岳の火口はすさまじい風景です。
硫黄岳を下ってオーレン小屋のテント場に泊まりました。
すいていると思いましたが、高校生の山岳部らしき団体でテント場は賑わっていました。ここも水は豊富でした。
8月29日(火) 霧、下では晴間も
この日は蓼科山の手前まで行って、翌日蓼科山に登る予定でした。根石小屋の付近からいったん天狗岳に向けて歩き始めましたが、少しふらつくくらいの強風で、根石小屋に入らせてもらってどうするか思案。
あとからも同じように悩んでいる人が続々と入ってきました。こんな天気の時は小屋は有難いものです。
たまに晴れ間も出るかどうかという予報なので、1日予定を早めて夏沢峠から稲子湯に降りることに決定。
帰ってから調べるとこの日の9時はこんな天気図でした。今年の夏は安定した好天は少なかったです。
エスケープルートとなりましたが、シラビソなどの針葉樹の美しい森を歩きます。
途中のミドリ池です。晴れていれば、この日通過する予定だった天狗岳が池の向こうに見えます。しかし、やはり上はガスがかかっていて、ほっとしました。
ゴールの稲子湯の温泉に到着、バスの出発まで2時間近くあったので、ゆっくりと温泉に入りました。途中から私一人になり、温泉でストレッチも十分しました。昔ながらの古い温泉です。
バスで小海線(愛称「八ヶ岳高原線)の小海駅へ、そこから出発した小淵沢駅に向かいます。JR最高地点の野辺山駅もあり、鉄道フアンにはたまらない路線でしょう。清里からは観光客も多く、賑わっていました。車窓に広がる風景を見ていたら、1時間20分はすぐに過ぎました。
小淵沢駅からは塩尻、名古屋経由で滋賀まで帰りました。
編笠山から赤岳、横岳付近から杣添尾根を下山すれば、滋賀からも当日早朝発1泊2日で岩場の多い楽しい縦走ができそうです。
また、今回はいけなかった北八ヶ岳もゆっくりと歩いてみたいと思います。
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