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冬の上高地散策

個人山行ブログ
2024年2月10日(土)~11日(日)
小梨平のテント泊で、冬の上高地をスノーシューで散策しました。
槍や穂高の行き帰りに上高地はよく歩くのですが、冬の上高地は初めてで、これまでとは違った姿に、あらためて上高地の良さを再認識しました。
また雪のテント泊も久しぶりで、なかなか大変でした。
 
2月10日(土)
今回はTさんとYさんの3人パーティです。
早朝に電車で滋賀を出発、高山駅でバスに乗り換え、平湯を経由して中ノ湯バス停で下車。
バス始発の高山ではガラガラでしたが、平湯温泉では外国の方がたくさん乗ってこられました。最近は岐阜県が外国人に人気があるそうです。
車は冬季は通れない釜トンネル入り口です。ここから少し離れたところに「中の湯温泉旅館」があり、ここに泊まって日帰りで上高地を往復される方が多いようです。
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釜トンネル、通称「釜トン」を歩くのは初めてです。古い釜トンは幽霊が出たとか暗いイメージがありましたが、現在は極めて快適なトンネルです。出入り口付近は凍っていて滑る所もありましたが、中に入ると路面は乾燥していて、照明も明るく、極めて快適です。
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小雪がちらつく中、河童橋に到着しました。冬以外は多くの観光客でにぎわう所ですが、ほとんど人はいませんでした。
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冬の唯一のテント指定地である小梨平でテントを張りました。
最近はソロテンのことも多く、また雪に上でテントを張るのも久しぶりです。忘れてかけている段取りも多く、雪にペグを埋めるところに巨木の根があったり、テントの中ではどこに物があるのか分からなかったり、なかなか大変でした。
雪を溶かして水を作りますが、ごみも多くろ過しているところです。
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ネットの記録ではこの時期の上高地は日帰りがほとんどでしたが、ざっと見て10~20程度のテントがありました。携帯の電波も十分に通じ、来る前はテント場が私たちだけで携帯が通じなければ万が一の時に大変と思いましたが、その心配はありませんでした。
 
 
2月11日(日)
夜は風も強かったですが、夜が明けると快晴です。
日の出とともに明神に向けて出発、木々の間から西穂高方面の真っ白い稜線が見えます。
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明神方面に向かうのは、今日は私たちが初めてです。昨日の積雪で薄くなったトレースを、新雪を踏んで辿ります。スノーシューで歩くのが気持ち良いです。
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ウサギの足跡のようです。小梨平では近年クマの被害がありましたが。今は冬眠してくれているでしょう。
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明神手前に展望の開けた所があります。
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明神岳方面のピークです。
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その左側には真っ白い西穂高の稜線が見えます
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上流を見ると蝶が岳方面の山も見えます。
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明神からみると形が変わります。明神岳は一番右の小さく、低く見えるピークです。下から見上げているので前の方の低いピークの方が高くそびえています。
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冬季以外は多くの登山客や観光客でにぎわう明神館の前も、私たちだけでした。
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明神池の方に少し足を延ばして梓川を渡ると、対岸に白い六百山が見えます。霞沢岳はその奥で見えません。
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今回はここで引き返します。
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帰りは先ほど付けたトレースを辿ります。河童橋あたりで往復する人が多いため、この辺ではほとんど人と出会いません。
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冬場以外だとこの辺は槍や穂高の行き帰りの途中にすぎず、景色はほとんど見ていませんが、梓川の眺めはやはりきれいです。
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小梨平のテント場に帰ってきました。フライの表面はバリバリに凍っていました。
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帰路、河童橋から奥穂高岳を見ます。残念ながらガスが切れずに、すっきりとは見えませんでした。
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釜トンに向けた帰路は田代池、大正池のルートです。いつもバスで通過するところで、初めてです。
田代池らしいですが、池と言うイメージはありません。土砂が流れ込んで、だんだんと狭くなっているのでしょうか。
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大正池から見る焼岳です。こちらも焼岳の噴火でできた頃に比べると、池の大きさは随分小さくなっています。いずれは池と言うより、昔に戻って梓川の一部になるのでしょう。
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再び釜トンを通って中ノ湯バス停に到着、昨日同様、バス電車で滋賀に帰りました。
 
今回私が使ったスノーシューです。
実は2週間前に蛇谷ヶ峰に行ったときに、それまで使っていたスノーシューのベルトが見事に全部切れてしまいました。同じように昨シーズンにベルトの切れたTさんが会仲間のK製作所に依頼して、このように直してもらったものです。
基盤部分は消防ホースの古いものを使って、ベルトは1本減らして3本にしています。メーカーから買ったのは2本だけ使い、真ん中は登山用品の部品の繊維ベルトですが、これで十分でした。
スノーシューで歩きにくいコースもありますが、今回のようにスノーシューで昇り降りの少ない広い所を歩くのは、とても気持ちが良いです。
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上高地はこれまで槍穂高の行き帰りに急いで歩いた通過点でしたが、今回はゆっくりと散策し、その良さを再認識しました。あまりハードな登山ができなくなくなったら、冬場以外でもゆっくりと散策したいと思いました。
同じような思いで、昨年金峰山の帰りのきれいな森で「老後の楽しみに残したい」というようなことを言った、同行のTさんに「すでに・・・」と笑われました。
K3号
 
 

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