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南アルプス 仙丈岳・甲斐駒ヶ岳

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南アルプスの仙丈岳から甲斐駒ヶ岳を縦走しました。冬山となる時期直前でした。

8月に塩見岳から仙丈、甲斐駒に縦走する予定でしたが、天候が悪くなったため、塩見岳の後、野呂川越から両俣に下山しました。
今回はその時に果たせなかった後半の山行です。
10月12日(月) 
深夜に京都駅から茅野方面への高速バスに乗りました。5時間ほど寝られました。
10月13日(火)
早朝に岡谷駅に到着、JRに乗り換え伊那市へ、そこからJR関東のバスで高遠駅へ。
バス停ですが立派な建物で、レールはありませんが、高遠「駅」です。JR関東のバスだからでしょうか。


そこから2台のバスで仙流荘を経て北沢峠へ、さらに丁度広河原行のバスがあったので、野呂川出合までバスに乗りました。
結局バスに5回、JRに2回乗って、自宅を出てから半日以上かかって登山口に到着しましたが、そんなに退屈しませんでした。
この日は2時間少しの楽ちんコースです。途中の林道から、カラマツなどの紅葉が見られました。

北岳の頂上付近は既に冬山の様相です。

両俣小屋の宿泊は、船乗りの若者と二人だけで、食事はホームゴタツで食べさせてもらいました。
猫ちゃんが3匹いました。最低気温が氷点下になるこの時期、ストーブの横がお気に入りのようです。

10月14日(水)
両俣小屋から8月に下った急な道を登って野呂川越へ、そこから仙塩尾根(通称馬鹿尾根)を歩きます。
南アルプスらしい原生林を歩きます。

森林限界を超えると仙丈ヶ岳が現れます。
急がず、登らず、一歩前に足を出すとその分確実に頂上に近づくのですが・・・・・・・・

両俣小屋から7時間ほどかけて仙丈ヶ岳頂上に到着。頂上から標高1位の富士山(左奥)、2位の北岳(中央)、3位の間ノ岳(右)が並んで見えます。間ノ岳は昨年の標高の改正で、奥穂高と並んで3位となりました。

仙丈岳の下りから振り返ります。数日前の荒れた天気で雪が積もりましたが、かなり融けたようです。

登山道にも雪が残っている所がありました。部分的にはアイゼンがあった方が良い所もありましたが、急斜面で滑落する所もないので、アイゼンは付けませんでした。これから向かう甲斐駒ヶ岳が近づいてきます。

北沢峠をへて10時間かけて仙水小屋に到着。
今回の目的の一つは、38年前に早川尾根小屋でお世話になった仙水小屋のご主人の矢葺さんにお目にかかることでした。
当時、私が小屋に到着して「夕食だけで結構です。」と言ったのに対して、矢葺さんは「君の日本語はおかしいので、言い直してほしい。」と言われました。
その当時、特に南アルプスでは小屋で食事を作ってくれることは、そんなに当たり前でなかったのです。
それでも、ごちそうを用意いただいたうえ、お酒もごちそうになりました。いろんなお話をした中で、「お金がいくらあっても役に立たない所があってもよいのではないですか。」と言われたのをよく覚えています。
今もボッカをされているようで、お元気でした。翌朝はこれからもお互いに元気で、とご挨拶して別れました。

10月15日(木)
暗いうちに仙水小屋を出発して、仙水峠で御来光です。
甲斐駒ヶ岳(左)と摩利支天(右)が少し朝日に染まります。紅葉も朝日で余計に赤くなっているようです。

後の仙丈ヶ岳も少し染まっています。

急斜面を登って駒津峰へ。ここから頂上への直登ルートはいわゆる点線ルートで、あまり登られていないのですが、この日同じ時間帯の人はほとんど直登ルートのようでした。
甲斐駒ヶ岳に到着、仙丈ヶ岳を振り返ります。おおらかで堂々とした美しい山です。

左から北岳、間ノ岳、荒川岳、赤石岳、塩見岳と3000m峰5座が並んでいます。

頂上の巨岩の間からの望む富士山、地蔵岳のオベリスクも見えます。

北側には八ヶ岳とその間に広大な山麓が広がります。

空気が澄んでいて、白山まで見えました。白馬、立山は真っ白で完全に冬山の様相でした。
下りは直登ルートは厳しいので巻き道です。途中から摩利支天にも寄りました。頂上には祠がありました。

摩利支天から見る甲斐駒ヶ岳頂上です。遠くから見ても積雪のように見える甲斐駒ヶ岳ですが、白いのは地肌です。

北沢峠へバスの時間を気にしながら下山、北沢峠からは来たときと逆コースで伊那市駅に。丁度京都方面の高速バスがあって、その日のうちに安く帰れました。
お天気にも恵まれて、8月の宿題が果たせました。
by K3号

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