10月30日~31日
紅葉と富士山の眺めを求めて大菩薩連嶺を歩いてきました。
1日目の紅葉はちょうど時期でした。2日目も晴れていたので富士山を前に見て歩きましたが、バックが青空でないのが少し残念でした。
関東の人にとっては日帰りでちょいと行ける山ですが、関西からはなかなか行きにくいところで、往復夜行バス、大菩薩峠で1泊して欲張った山行となりました。
10月30日(火)
前夜に夜行バスで京都を出発、早朝に八王子駅に到着、電車でJR奥多摩駅へ、さらにバスを乗り継いで登山口のある山梨県小菅村に到着しました。最初は平日のため通勤客ばかりで、次第に登山客も増えてきましたが、小菅村まで乗っていたのは私一人でした。
最初はヒノキなどの植林地、カラマツも現れ、その後、落葉広葉樹の森になりました。
紅葉はちょうど見ごろのようで、赤と黄と少し残っている緑のコントラストです。
すぐ近くに見えるのは東京都最高峰の雲取山のようです。
大菩薩へのコースはたくさんありますが、今日は牛の寝という名前の尾根を歩きます。
馬の背はよくある名前で、牛の背も四国の剣山系で歩きましたが、牛の寝は面白い名前です。寝ている牛の背中を歩くような、ほとんど高低差のない、広い尾根を行きます。
牛の寝のコースは落葉広葉樹の森で紅葉が美しく、最近の「山と渓谷」でも紹介されていました。
カエデ類の赤がほかに比べて多いようです。
立派なブナもありました。
反対側からの上ってくる石丸峠付近に来ると、一気に展望のよい笹の草原になります。
初めて富士山が姿を現しました。晴れていましたが、太陽が高くて逆光気味のため、あまりすっきりとした写真にはなりません。
ゆっくりと歩いて6時間半ほどで大菩薩峠に到着しました。
釈迦や薬師、大日などの仏さんの名前の付く山は多いですが、菩薩の名前の山はあまり聞きません。
大菩薩峠は中里介山の未完の超長編小説のタイトルとしても有名で、峠にはこれを記念する石塔があります。
この小説は片岡千恵蔵や市川雷蔵(といっても、わかる人は少なくなってきていますが)などの主演で何度も映画化されています。映画も長く三巻に分かれていたりして、断片的に見たことはありますが、レンタルを借りて一度ゆっくりと見たいと思っています。
大菩薩連嶺の最高峰の大菩薩嶺を小屋から往復しましたが、頂上付近は樹木に覆われていて全く展望はありません。
小屋に戻る途中で夕焼けとなり、大菩薩嶺への稜線が赤くなり始めました。
日没直前です。
日没後に雲が色づいています。
今日の泊りは小説の作者にちなんだ名前の介山荘です。この日は20人くらいでしたが、次の土日は満員のようです。
夜は甲府盆地の夜景がきれいで、遠く東京方面も見えました。
10月31日(水)
夜明けの半時間ほど前に小屋を出発。日の出の方向には厚い雲があってご来光は見られませんでしたが、赤く焼けた雲がきれいでした。
冠雪した富士山に陽がさしてきました。
小屋から2時間ほどで秀麗富嶽十二景の小金沢山に到着。
秀麗富嶽十二景は大月市が選んだ富士山がきれい見えるポイントで、毎年写真コンテストがあるそうです。
ここから富士山がすっきりと見えますが、光が弱く、背景が青空でなく雲があるのが残念です。
昨日違って、最初は針葉樹林帯を歩きます。
これも秀麗富嶽十二景の牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま)で、日本一長い名前の山といわれています。
雁ヶ腹摺山はほかにもあって、すぐ近くの雁ヶ腹摺山は500円札(これもわかる人は少なくなっています。)のデザインの撮影場所として有名です。
雁ヶ腹摺山は、渡り鳥である雁がその腹をこするようにしてここを越えていったことからつけられたようです。話は飛びますが、私たちの近くの金勝アルプスの鶏冠山は、もともとは砥坂山(とさかやま)だったこと、また北アルプスの白馬岳の馬は、ほとんど黒い馬であることなど、山の名前の由来も面白いです。
今日のコースは全体には下りますが、小さなアップダウンが続きます。
見晴らしの良い笹原の稜線もあります。ススキの時期です。
少し青空になりました。
湯ノ沢峠を越えるとお花畑もありますが、ここでもシカの食害が大変のようで、保護柵が多くありました。
この稜線からは南アルプス、八ヶ岳、奥秩父の山などがよく見えます。
南アルプスの白峰三山で、頂上付近は雪です。
最後の頂上の滝子山に到着、富士山には雲がかかってきました。
上空は晴れていますが、西からの強い風が吹いているようで、雲が富士山中腹から東に流れていて、変化しません。
滝子山からの下山路は広葉樹林が多く、まだ紅葉が残っていました。
下山は中央本線の初狩駅まで、再び八王子駅に戻り、夜行バスで京都まで戻りました。
バスは大手のバス会社の運航ですが、格安の料金のため、交通費はバス、電車すべて含めて1万円少しで済みました。
日本百名山の大菩薩嶺は人が多いですが、そこから南へ滝子山に伸びる縦走路ではほとんど人に出会いませんでした。
この稜線は樹林帯で見晴らしのないところもありますが、富士山を前方に見て歩けるところが多く、富士山を眺めを楽しむのには大変良いコースと思います。また、針葉樹林帯、落葉広葉樹林帯、笹原など、森も変化に富んでいて楽しめます。
今回は紅葉と富士の二つを欲張ったためハードな山行となりましたが、今度来るときは富士を眺めながら昼寝をするようなゆっくりとした計画にしたいと思いました。
前夜に夜行バスで京都を出発、早朝に八王子駅に到着、電車でJR奥多摩駅へ、さらにバスを乗り継いで登山口のある山梨県小菅村に到着しました。最初は平日のため通勤客ばかりで、次第に登山客も増えてきましたが、小菅村まで乗っていたのは私一人でした。
最初はヒノキなどの植林地、カラマツも現れ、その後、落葉広葉樹の森になりました。
紅葉はちょうど見ごろのようで、赤と黄と少し残っている緑のコントラストです。
すぐ近くに見えるのは東京都最高峰の雲取山のようです。
大菩薩へのコースはたくさんありますが、今日は牛の寝という名前の尾根を歩きます。
馬の背はよくある名前で、牛の背も四国の剣山系で歩きましたが、牛の寝は面白い名前です。寝ている牛の背中を歩くような、ほとんど高低差のない、広い尾根を行きます。
牛の寝のコースは落葉広葉樹の森で紅葉が美しく、最近の「山と渓谷」でも紹介されていました。
カエデ類の赤がほかに比べて多いようです。
立派なブナもありました。
反対側からの上ってくる石丸峠付近に来ると、一気に展望のよい笹の草原になります。
初めて富士山が姿を現しました。晴れていましたが、太陽が高くて逆光気味のため、あまりすっきりとした写真にはなりません。
ゆっくりと歩いて6時間半ほどで大菩薩峠に到着しました。
釈迦や薬師、大日などの仏さんの名前の付く山は多いですが、菩薩の名前の山はあまり聞きません。
大菩薩峠は中里介山の未完の超長編小説のタイトルとしても有名で、峠にはこれを記念する石塔があります。
この小説は片岡千恵蔵や市川雷蔵(といっても、わかる人は少なくなってきていますが)などの主演で何度も映画化されています。映画も長く三巻に分かれていたりして、断片的に見たことはありますが、レンタルを借りて一度ゆっくりと見たいと思っています。
大菩薩連嶺の最高峰の大菩薩嶺を小屋から往復しましたが、頂上付近は樹木に覆われていて全く展望はありません。
小屋に戻る途中で夕焼けとなり、大菩薩嶺への稜線が赤くなり始めました。
日没直前です。
日没後に雲が色づいています。
今日の泊りは小説の作者にちなんだ名前の介山荘です。この日は20人くらいでしたが、次の土日は満員のようです。
夜は甲府盆地の夜景がきれいで、遠く東京方面も見えました。
10月31日(水)
夜明けの半時間ほど前に小屋を出発。日の出の方向には厚い雲があってご来光は見られませんでしたが、赤く焼けた雲がきれいでした。
冠雪した富士山に陽がさしてきました。
小屋から2時間ほどで秀麗富嶽十二景の小金沢山に到着。
秀麗富嶽十二景は大月市が選んだ富士山がきれい見えるポイントで、毎年写真コンテストがあるそうです。
ここから富士山がすっきりと見えますが、光が弱く、背景が青空でなく雲があるのが残念です。
昨日違って、最初は針葉樹林帯を歩きます。
これも秀麗富嶽十二景の牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま)で、日本一長い名前の山といわれています。
雁ヶ腹摺山はほかにもあって、すぐ近くの雁ヶ腹摺山は500円札(これもわかる人は少なくなっています。)のデザインの撮影場所として有名です。
雁ヶ腹摺山は、渡り鳥である雁がその腹をこするようにしてここを越えていったことからつけられたようです。話は飛びますが、私たちの近くの金勝アルプスの鶏冠山は、もともとは砥坂山(とさかやま)だったこと、また北アルプスの白馬岳の馬は、ほとんど黒い馬であることなど、山の名前の由来も面白いです。
今日のコースは全体には下りますが、小さなアップダウンが続きます。
見晴らしの良い笹原の稜線もあります。ススキの時期です。
少し青空になりました。
湯ノ沢峠を越えるとお花畑もありますが、ここでもシカの食害が大変のようで、保護柵が多くありました。
この稜線からは南アルプス、八ヶ岳、奥秩父の山などがよく見えます。
南アルプスの白峰三山で、頂上付近は雪です。
最後の頂上の滝子山に到着、富士山には雲がかかってきました。
上空は晴れていますが、西からの強い風が吹いているようで、雲が富士山中腹から東に流れていて、変化しません。
滝子山からの下山路は広葉樹林が多く、まだ紅葉が残っていました。
下山は中央本線の初狩駅まで、再び八王子駅に戻り、夜行バスで京都まで戻りました。
バスは大手のバス会社の運航ですが、格安の料金のため、交通費はバス、電車すべて含めて1万円少しで済みました。
日本百名山の大菩薩嶺は人が多いですが、そこから南へ滝子山に伸びる縦走路ではほとんど人に出会いませんでした。
この稜線は樹林帯で見晴らしのないところもありますが、富士山を前方に見て歩けるところが多く、富士山を眺めを楽しむのには大変良いコースと思います。また、針葉樹林帯、落葉広葉樹林帯、笹原など、森も変化に富んでいて楽しめます。
今回は紅葉と富士の二つを欲張ったためハードな山行となりましたが、今度来るときは富士を眺めながら昼寝をするようなゆっくりとした計画にしたいと思いました。
K3号